院長ブログ

2015.04.29更新

新学期が始まりました。何かとブログ更新が遅れてしまい、すみません。

最近、個人的に気になったニュースは、つんく♂さんが喉頭癌で手術を受けられた件です。喉頭癌はもともと治癒率の高い癌ではありますが、自身の声を温存して治してこそ、満足がいくものです。私自身、病院勤務時代には多くの癌患者さんに関わってきましたが、生きるために声帯切除を決断したつんく♂さんには、心から拍手を送りたいと思います。

さて最近、医学界でのトピックスがあります。腸内フローラが、個人の健康、とくに糖尿病発症や肥満だけでなく、性格や精神状態にまで影響している、というものです。先日、NHKスペシャルでも放送されました。フローラとはお花畑あるいは細菌叢(さいきんそう)の意味で、細菌叢とは、細菌の「くさむら」です。なお、「フローラル」といえばいい香りがしますが、この「フローラ」は、ちっともいい香りはしません・・・

冗談はさておき、我々の腸内に住む細菌叢のバランスが崩れ、特定の細菌が不足すると、我々の健康も損なわれるわけで、まさに我々は腸内細菌と共存していることになります。腸内細菌叢はどのように形成されていくのか、そのバランスが崩れた患者さんに、どのような治療手段があるかなど、研究はまだ入り口ですが、今後の大いなる発展が期待されます。少なくとも現在わかっているのは、よい腸内細菌を育てるためには、日頃から食物繊維や乳酸菌をしっかり摂取することであり、具体的には野菜、漬物、納豆、ヨーグルトといった食品がお勧めです。どうしても痩せられなかった人にも、一考の余地があります。

ところで、これまで私がなるべく白米よりも食物繊維が多い玄米や五穀米がよい、と述べてきた(2014/2/11~2014/05/11ブログ)のは、血糖上昇が穏やか(血糖指数が低い)であることに注目したものでした。しかし、私自身疑問に思っていたのは、白米の血糖指数が高いとはいえ、血糖指数を低くする手段はいろいろある(単純な遅食・分食や食前の牛乳負荷など)ので、食物繊維を摂取することの本当の利点がわかっていなかったことです。

なので、食物繊維摂取不足が腸内フローラのバランスを崩すことが2型糖尿病発症に大きく関わるとすれば、現代の外食産業、とくにファーストフードがもたらした利便性の裏にひそむ欠点が、おおきく強調されることになります。また、幼少期の生活も2型糖尿病発症に関わるはず、というDOHaD研究(2013/08/16ブログ)の考え方にもつながるのです。腸内フローラ、まだまだ認知度の低い言葉ですが、今後注目です。

投稿者: むらもとクリニック

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