院長ブログ

2015.07.20更新

7月20日、たった今、東海地方までを含む西日本で梅雨が明けたとの知らせがありました。暑い夏がやってきましたが、夏バテなどに負けていられませんね。

さて表題の「こだわり」ですが、考えてみれば不思議な言葉です。そもそもは、「小事にこだわる」あまり、大事なことをおろそかにしてしまう、という否定的な意味に用いられる言葉であったはず。しかし近年は、「素材にこだわった一品」みたいに「小事をおろそかにしない緻密さ」の方に重みが置かれているようです。

まあ、時代に合わせて物事が変化するのは万事に通じる法則なので、この際、いい意味にとらえましょう。

そこで、皆さんに問いたいことですが、健康のために、日頃気を付けていることは何ですか。運動?食事?睡眠?・・・些細な事も含めれば、なにかあるはずです。

私の場合、生活習慣病予防のために、ほぼ毎日食べているものがあります。キーワードは、①食物繊維、②乳酸菌、③ポリフェノール、④αリノレン酸、です。

具体的には、①②のためにヨーグルト、はちみつ、ぬか漬けなどの漬物、納豆など。③のためにコーヒー、チョコレート、④のためにクルミ、といった食品です。

前回の腸内フローラのところで述べましたが、①②は腸内フローラを整える役割を果たしてくれるでしょう。コーヒーに含まれるポリフェノールが糖尿病発症リスクを減らすという報告は、世界の各地から報告されており、ほぼ確実です。αリノレン酸は、人体内で約40%がEPAに変わるということで、魚類摂取不足ぎみならば、是非おすすめです。αリノレン酸を最も多く含むのがエゴマ油で、クルミはこれに次いで2位です。EPAは糖尿病発症リスクを減らすのに加えて、中性脂肪を減らし、血栓予防効果もあります。

摂り方についてひとつ注意点があります。ポリフェノールやαリノレン酸を摂取するためのコーヒー、チョコレート、クルミなどナッツ類には、共通して含まれる邪魔なものがあり、それがシュウ酸です。

シュウ酸は尿路結石の主要な原因物質です。過去に尿路結石発作を経験された方はありませんか?最も痛い病気のひとつに数えられるとおり、是非避けたい病気です。シュウ酸カルシウム結石ができるリスクには、シュウ酸摂取過剰、運動不足(肥満)による尿の酸性化が挙げられます。

しかし、健康のためコーヒー、チョコレート、クルミを摂取したいのですから、シュウ酸カルシウム結石ができないようにするにはどうするのか。それはたったワンポイント「同時にカルシウムを含む食品を食べること」です。具体的には粉ミルクをたっぷり入れたコーヒーを飲み、同時におやつとしてチョコレート、クルミを食べるということです。

カルシウムを一緒に摂取することで、腸管内でシュウ酸とカルシウムが結合してシュウ酸カルシウム分子となり、これは小腸から人体内に吸収されません。シュウ酸を単独で摂取してしまうと、体内(血液内)でシュウ酸がカルシウムと結合し、これが尿路結石を生成する原因になります。

蛇足ですが、コーヒーと糖尿病発症の報告はいずれも、ブラックコーヒーを推奨しており、糖分を入れてはダメということです。では粉ミルクは糖尿病発症に関係ないのか?の疑問がわくくところですが、これは数々の論文の系統的レビューで、糖尿病発症に関係ないと結論づけられています。なのでミルク入りコーヒーは糖尿病発症を減らすはずです。

わたくし流ではありますが、こんな風に「健康によいと信じて愚直に続ける」のが、こだわりであると思います。

 

投稿者: むらもとクリニック

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