院長ブログ

2014.11.24更新

すっかり秋です。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、そしてスポーツの秋。
どんなすごし方が、あなたには合っているでしょうか。
先日、アメリカ人女性の安楽死問題が報道されました。
安楽死が是か非か、わが国では議論は過熱しませんでしたが、
いずれ、真剣に議論される日が来るかもしれません。
しかし、何事にも慎重なお国柄、そう簡単に結論が出ることはないでしょう。

さて今回は、
糖質制限食が必要な患者さんが、実行する際に気をつけることを述べます。
まず、過剰なカロリー制限になってしまうのを避けること。
糖質を、ある日から突然、もし完全に除去して、副食を増やさなかった場合、
1日の摂取総カロリーは、およそ半減します。
すると体重減少効果は、きっと素晴らしいはずです。
それが目的だったなら、うれしいところですが、
体脂肪が燃焼するのと同時に、筋肉もどんどん減少してゆくところが問題です。
結果、筋力低下、体力と気力のダウンにつながります。

ではどうすべきか。
まず、糖質を制限した代わりに、副食をしっかり増やす。
この時、脂質とたんぱく質を、恐れずにしっかり摂取することです。
具体的には、肉、魚、チーズなど乳製品、卵、大豆などを、
調味油も使って調理したものを、何でも摂取すること。
炒め物、揚げ物、何でも結構です。
「脂っこいもの」という言葉がありますが、これは
脂質が悪者であるような、一種の罪悪感を生む言葉。
この言葉を頭から消し去って臨む必要があります。

そうしないと、結局糖質をうまく制限できずに、
目的が何も達成されないことになります。
ごはんを1膳やめたならば、そこで失うカロ\リーは約200~300kcal
それを補う副食を一つ増やせば、
過剰なカロリー制限にならず、体重も筋力も保ちながら持続できる。
もちろん、肥満、高トリグリセライド血症が明らかな方は、
十分なカロリー制限も必要ですので、
具体的な方法は、患者さんの状態に応じてデザインすべきです。
主治医先生としっかりご相談下さい。

次回はタンパク質と運動の関係についての話を予定しています。では

投稿者: むらもとクリニック

2014.10.13更新

今年は何かと台風に神経を使う年になりました。本日は台風19号の風の中、ブログを書いています。
それにしても体操世界選手権での内村選手の個人総合5連覇はすごかった。
少し前ですが、テニス錦織選手の、全米オープン準優勝もすごかった。
どちらの選手も、現状に満足しない向上心が並外れていると感じます。
これから先も、夢をみさせてくれるものと信じています。

さて先日、新規糖尿病薬SGLT2阻害薬について、この薬の開発者である、大阪大学薬理学教授の金井好克先生の講演を拝聴してきました。おかげで知識が深まり、この薬の適切な使用法がはっきりしました。
SGLT2阻害薬は、日本では2014年4月中旬に第1号薬が発売され、その後各社からの発売が相次ぎ、現在のところ、5社から6製品が発売、使用できる状況になっています。
先のブログでも述べたように、尿中へグルコースをわざと排泄させて血糖値を下げます。
腎臓に作用して効果を発揮する薬のため、腎機能がよいことが使用条件です。

薬効は単純ですが、利点とされる特徴がいくつかあります。
体重が減る。平均すると-3kg前後。主に内臓脂肪が減る。
②インスリン分泌を刺激せずに1日中ほぼ均等に血糖値を下げ、朝の空腹時血糖値も下がる。
③ひどい高血糖の時ほどよく効く(血糖依存性あり、と言う)。
④糖尿病性腎症の患者さんの尿中アルブミンを減少させる。
⑤尿へのナトリウム排泄が増えることと、体重減少も手伝って、血圧も下がる。

②から⑤の特徴は、医師にとっては重視したい利点です。
しかも、①の体重減少効果をはっきり期待できる内服薬は今まで存在しなかったため、努力の甲斐なく、なかなかやせられなかった患者さんにとって、重宝されているようです。
現実的に、この薬に適した患者さんは、
比較的若い、肥満の2型糖尿病患者さんで、食欲旺盛なあまり食事療法が困難で、やせられなかった人、イメージ的には元気な働き盛りの人、と考えられます。
軽症の高血圧症を合併していれば、最適です。

一方、この薬には注意すべき副作用があり、以下のごとくです。
⑥尿量が増え、頻尿になる(1時間に1回ほど)。
⑦このため、こまめに水分補給する必要があり、怠ると脱水症におちいる。
⑧尿中グルコース量が多いため、膀胱や腎臓や性器に感染症を生じることがある。
⑨多剤併用、とくにインスリンとの併用で、低血糖をおこす。
⑩ケトアシドーシスをおこすことがある。
⑪その他、皮膚炎など。

このうち⑦の脱水症はとくに注意が必要で、
ともすると心房細動から脳梗塞を生じるなど、思わぬ危険性をはらむ薬なのです。
残念なことに、早くも副作用によるショックな事件も報道されていました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141011-OYT1T50075.html

ところで、利点に挙げられた①~⑤のうち、③以外は糖質制限食で達成されます。
しかも⑥~⑪のような副作用もない。
となれば、使わずにすむ薬を省略できる糖質制限食が、
なお一層重宝されてしかるべき、と考えます。
努力しても糖質を制限しきれない健啖家の方にとっての選択肢として、
この薬の存在意義があるのでしょう。

投稿者: むらもとクリニック

2014.09.01更新

夏休みも終わりです。暑すぎた時期があまり続かず、
一安心かと思ったら、例年になく雨がふり、挙句、
大雨による災害があったり、気が休まらない夏でした。
被災地の方々には、多大なる心痛、お察し申しあげます。

今日は、健康食を目指してのワンポイント、
EPAについてです。EPAは正式には
エイコサペンタエン酸といい、ωー3脂肪酸の一種です。
いわゆる血液サラサラ効果、血管の内皮機能の改善、
それによる血圧低下効果、認知症予防ないし改善効果が、
もともと知られていました。
これに加えて最近注目されているのは、
EPAによる糖尿病予防効果です。
EPAは小腸からのGLP-1分泌を促進することがわかっています。
このGLP-1は、インスリン分泌促進に働きますが、
別名「やせるホルモン」とか「食欲抑制ホルモン」と呼ばれ、
糖尿病治療薬としての注射薬も存在します。
高度の肥満を伴う2型糖尿病患者さんには、
体重減少効果がとても優れています。

この注射薬は残念ながら、とても高価な治療費がかかるもので、
気軽に使うべきものではありません。
こんな薬を使わなくても、EPAが豊富な魚を食べれば、
大食い予防、糖尿病予防に働きます。
また現在、代表的な糖尿病治療薬としてよく使われている、
DPP-4阻害薬を服用しておられる患者さんに関しては、
EPAを多く摂取すると治療効果が高まることもわかっています。
先にのべた認知症改善効果にしても、糖尿病の合併症として
認知症が今後ますます重視されることを考えると、
まさに糖尿病関連の話題ではEPAはいいことだらけです。

EPAはもともと、青魚に多く含まれることが知られており、
サバ、イワシ、マグロ、サンマ、ハマチといったところです。
ただ注意すべきは、魚の脂にEPAが含まれていること。
つまり、マグロの肉でもっとも出回っているのは赤身ですが、
残念ながら赤身にはほとんどEPAがなく、
中トロや大トロがよいのですが、高価なのがネックですね。

ところでω-3脂肪酸の一種のαリノレン酸も、
体内で一部がEPAに変化します。このためリノール酸に比して
αリノレン酸を多く含む食品も重宝されます。
αリノレン酸は、調味油ではエゴマ油、キャノーラ油、
亜麻仁油、大豆油に含まれます。
ナッツ類ではクルミにダントツに多く含まれ、
魚介類では、青魚の他にも、アユ、アンコウ肝、タラ、タラコ、
イクラなどに多く含まれます。
これを考えると、血液中のEPA濃度を上昇させる良質な食材は、
決して青魚に限らないことがわかります。
しかも、タラコやイクラはコレステロールの塊として、
体に悪い食材みたいに思われがちですが、それぞれ100g
(タラコなら3本)も食べなければ、体によい食材なんですね。
このことは、調べてみてわかった、少し意外な事実でした。



投稿者: むらもとクリニック

2014.07.22更新

名古屋市では、まだ梅雨明けしておりませんが、暑さは夏本番ですね。
熱中症対策、いかがですが。今年も暑い夏になりそうです。
私は、高血圧症の患者さんのうち、日頃塩分をしっかり控えておられる方には、
「夏は塩分を控えすぎないように」と、減塩対策を緩めるようにしております。
日頃の減塩の程度については、尿検査で知ることができ、とても有用です。
(本文中の高血圧の治療②を参照→)。www.muramoto-clinic.com/menu03/004/

今年の春は、新規糖尿病治療薬が、各社から発売されました。
SGLT2阻害薬といって、従来の経口糖尿病薬と違って、
尿中にグルコースを積極的に排泄させることで、血糖値を下げるものです。
この薬は、血糖を下げる機序が単純ですが、奥が深い、と感じています。
糖尿病の治療法の新しい手段を与えてくれただけでなく、
糖尿病について新しい知識をつけ加えてくれた、と思うのです。

そこで、SGLT2受容体について、勉強してみましょう。
腎臓は、糸球体という構造に流れ込んできた血液をいったん濾過し、
たくさんの物質のうち、必要なものを選んで、
もう一度血管内に吸収する仕組みを持っています。

なぜ、このような、一見面倒くさい過程を経るのか?
必要ないものを選んで濾過する(捨てる)ほうが手っ取り早いのではないか?
こんな疑問が浮かぶのも当然ですが、
「その方法では、未知の物質が腎臓に流れ込んできたときに、
濾過すべきかどうか、対処できない。
逆に、本当に必要なものだけがしっかりリストアップされており、
それらを再吸収する方が確実であるから。」
これは我々にとって、医学部の中で学習済みの重要な事実です。

さて腎臓の尿細管には、SGLT2、およびSGLT1という2種類の受容体が存在し、
いったん糸球体に濾過されたグルコースを、
積極的に血管内へ再吸収する役割を担っています。
この結果として、健康人では尿にグルコースは排泄されないのです。
グルコースが再吸収されるのは、体にとても必要なものだからです。

ところで今日でも、人間はそもそも糖質を摂取する必要はない、として、
厳しい糖質制限食を続ければ健康で長生き、と主張している人達がいます。
実際、半年ちかく前のテレビ番組に出演された某医師が、「炭水化物は毒」と
主張されている様子を、動画サイトで拝見しました。
テレビによく出演される有名医師や美食家が数人参加した団体もあるようです。
これらこそ、前回のブログと同様に、「皆さんを惑わせる怪しい情報」、ですね。
なにしろテレビは影響力が強いので、注意が必要です。

もしも糖質(炭水化物)が人間にとって必要ないならば、
上に述べた腎臓の働きが、矛盾していることになりますね。
しかも、糖尿病になった患者さんにおいて、このSGLT2受容体は、
健康な人よりも増加している
ことが知られています。
糖尿病予備軍から糖尿病になっていく過程で、
尿細管に通常よりもたくさんのグルコースが毎日流れてくるため、
これをしっかり血管内に戻そうとして、受容体の数が次第に増えていったのです。

糖尿病の状態では、血管内が危機的な高血糖であるわけですから、
受容体の数が増えなかったとすれば、尿にどんどん尿糖が出て、
高血糖を少しでも緩和できるというのに、腎臓はそのような行動をとらない。
なるべくグルコースを血管内に戻すべく、頑張っていることになります。
この事実も、グルコースが大切なエネルギー源であることを示しています。

しっかり考察すれば、こういった真実は比較的簡単に見えてくるものです。
何か新しいことを耳にしたら、常に「眉にツバをつける」感覚で、
一歩ひいて考えることをお勧めします。
SGLT2阻害薬をどう使うべきかは、後ほど述べます。

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投稿者: むらもとクリニック

2014.07.07更新

あれこれあって、8週間ぶりとなりました。今回は前置きなく、本題に入ります。
ちょっと難しいかもですが、よろしく。

「人間ドック学会が打ち出した新健康基準」の記事が踊ったのは、
去る2014年4月5日の各新聞の朝刊でした。これ以来、診察のたびに
あの基準はどうなんですか、と訊かれることが多々あり、うんざりでした。
なので、いったいどんな発表であったのか、調べてみました。
結果、人間ドック学会の発表には一定の筋が通っていましたが、
それを報じた新聞記事にはおおいに問題があったことがわかりました。
ここでは、「血圧の基準値」に絞って述べたいと思います。

人間ドック学会は、ドックを受けた150万人から、脂質や血糖値などの異常がなく、
まだ医療機関を受診していない人々の血圧の分布を調べたのです。
それこそ収縮期血圧が90mmHgくらいから200mmHgぐらいまで、
様々な人がいたと思いますが、これらを仕分けして、平たく言えば、
「あなたは血圧が高いグループだから高血圧、あなたは普通だから正常血圧」
と、統計学的に分類してみたわけです。

適切な例えではないかも知れませんが、高校に入学してきた生徒を、
成績順にクラス分けしただけのことです。
これにどれほどの意味があるか、考えてみませんか。
高校にとっては、生徒たちがこのあとどんな進路を歩み、
どんな人生を送るかに関心があるはずです。
つまり、クラス分けしたら、その後の追跡調査が大切だ、ということです。

そもそも高血圧というのは、放置すると脳卒中や心筋梗塞の発症、
腎機能の低下といったことが問題だから、治療が必要なのでしたね。
わが国でも、久山町研究という、生活習慣病と各種の合併症との
関係を調べた、世界に誇るデータが蓄積されており、
その中で、収縮期血圧が140mmHgを越えると脳卒中の発症が
明らかに増加する事実が、すでに1993年に証明されていました。

この他にも世界中で同じ内容の研究結果が多数あります。
専門用語では、前向きコホート研究、と言います。
高校生の行く末の追跡調査は、せいぜい5年から10年くらいでしょうが、
こういった医学的な前向きコホート研究の結果を出すには、
それこそ30年間ほどの追跡調査が必要となり、
前述の久山町研究の結果も、実に32年間の追跡調査の結果なのです。

こんな労力
を費やして出された結果のことを、エビデンス(証拠)と呼んでおり、
証拠に基づく医療(evidence-based medicine)が一般化しています。
人間ドック学会が出した147mmHg、という値は、
こんな歴史的な証拠をくつがえすだけの根拠はないですよね。
各新聞の記事は誤報であると、はっきり書いてくれているサイトも見つかりました。
http://gohoo.org/alerts/140415/

実は、ドック学会の理事長先生は、追跡調査が必要、と述べていたのに、
各紙はこれを省いて、あたかも基準が変わったかのように報じたわけです。
なので一般の皆さんが勘違いするのは当然だったかもしれません。
本当は、高血圧の診断基準は、何も変わっておりません。
この報道の後、あるTV番組の中で、某有名タレントさんが、
「無意味な治療を受けていた!」と言って憤慨していましたよ、と
当院の患者さんが教えてくれました。
調べてみたらこれは深夜番組のようでしたが、もしかしたら
このタレントさんの発言を聞いて、降圧剤服用をやめてしまった方が
あったかも知れない、と考えると・・・

新聞記事が正しいとは限らない、というのは、
皆さんにとってショックでしょうか。あるいは周知のことでしたでしょうか。
まあ、これに限らず、皆さんを迷わせてしまう情報は氾濫していますね。
これについては次回以降で。

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投稿者: むらもとクリニック

2014.05.12更新

ゴールデンウイークが終わりました。
最近のニュースで、いいなと思ったのは、「アウベスのバナナ」事件です。
スポーツニュースをみておられる方はご存知でしょうが、
サッカーにおける、人種差別反対運動のことです。
今まで脈々と続いてきた悪い歴史が、これで変わっていくなら、
すごいことだと思いませんか。

バナナついでに思い出したことがあって、前回までの続きとも関連します。
前回、ファーストフードの欠点について思うことを、いくつか挙げました。
ただ、ひとつ付け加えるべきことがありました。
③の、「黙々と早食い」にも関連しますが、
④柔らかいものが多いので、あまり噛まずに早食いできる。というものです。

食事はよく噛んでゆっくり食べるのがよい、というのは、
皆さんどこかで聞いたことがあると思います。
ところが、現代人が最も実行しにくい健康法こそ、実はこれであると強く感じます。
よく噛んでゆっくり食事すると、満腹中枢が刺激されるため、少食で済むという
要素もありますが、よく噛んで食べると実際に血糖値も緩やかに上昇する、
ということもわかっています。
これがどのようなシグナルによるものかは、判明していないとの事ですが。

さて、前回まで話題のカレーは、ほとんど噛まずに、
「飲むように」食べてしまうことがありませんか。
これが大食い早食いを生み、食後の「ものすごい」高血糖を生みます。
やわらかい白米の持つ、高いGI値も、これに拍車をかけます。
そして大量のインスリン追加分泌が必要となります。
以前にも述べた玄米なら、GI値が低いし、硬い分だけよく噛む必要も出てきて、
早食いしにくいため、健康によいではありませんか。

こういった高カロリーで、高GI値の、炭水化物比率の高い食事は、
激しいスポーツの時には必要です。
世界で最も過酷なスポーツといわれる、ツール・ド・フランスを例に挙げますと、
全行程の平均時速が約40km、山あり谷ありですから、きついなんてものじゃない。
1日のレースは4時間前後ですが、ほぼ全力でペダルをこぎ続けています。
選手たちはレース中に、7,000~8,000キロカロリーもの食事を、
ほとんど炭水化物で摂取するとのこと(
www.intermax.co.jp/about-ture.html)。
ハンバーガーのようなパンで、中身はハンバーグではなくバナナ、とかだそうです。
汗をかくからカリウム補給も考えてバナナを選ぶのかも知れません。

炭水化物は即時型エネルギーですから、こういったハードワークに適しています。
戦国時代なら飛脚、明治時代なら人力車のような仕事ならば、
高GI、ハイカーボ食が必要でしょう。今なら引越し屋さんあたりでしょうか。
しかし、現代は自動車や携帯電話が普及して、仕事はデスクワークが中心。
家庭内でも、洗濯機や掃除機(今ではロボットも登場!)が当たり前。
これらがなかった時代の、不便な生活を思い浮かべて下さい。
何か伝えたい用件があった場合、電話がないから、
走って隣町まで行くなんて、とても耐えられないのでは・・・

現代は、動かなくても諸事がこなせるようになっており、
今後は一層、便利な世の中になっていくでしょう。
ならば、せめて夕食ぐらいは、炭水化物は要らないのではありませんか。
これが、穏やか糖質制限が推奨される根幹となっています。

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投稿者: むらもとクリニック

2014.04.07更新

何かと忙しく、かなり日が経過してしまいました。
この間に、世間では、思いがけないショックなこともおこりました。
こんな時は、静観するよりない気がします。
ソチオリンピックが終わったのは、平成26年2月23日のことになりますが、
期待通りのメダルを見事に獲得した選手や、
また、メダル以上の感動をもたらしてくれた選手など。
真剣勝負の中には、たくさんの物語があるものです。

個人的には、男子スキージャンプの葛西選手が、やはり印象に残りました。
両手を広げて飛ぶ姿を、オリンピック開催前のインタビューでは
ご本人自身が「モモンガみたいなスタイル」と言って笑っておられましたが、
本番では、「レジェンドスタイルと呼んで欲しい。そう呼ばれるようになりたい」
と、強く語っておられました。
レジェンドスタイル、って言葉が格好いいネーミングで、印象に残ったわけです。

我々が取り組んでいる、緩やか糖質制限食は、これだけ実践例が増えてきても、
実行したことによる利点が多く、逆にはっきりした問題点は見出されていません。
これがレジェンドスタイルと呼ばれる日が来れば、素晴らしいと思います。

前回ブログの続きです。
たまたまカレーのチェーン店の話題を取り上げましたが、
カレーだけを問題視しているのではありません。
ファーストフードの問題点は、過去に書いたことにもつながります。
①主食が白米である(GI値が高い)。
②比較的安いので、つい大盛りを注文してしまう。
一人で行くことが多いので、黙々と早食いする。
この3要因が重なって、血糖値の急上昇をきたすわけです。

インスリンの追加分泌が十分な、若いうちはよいとしても、
それが十分でなくなり、遅延分泌パターンになった状態で
こんな食事をすると、食後血糖値が上昇した後、十分に降下してこない。
前回登場した、800gを平らげた方は、おそらく、
空腹感を感じることなく、次の食事を始めているはずです。
当然、体重も増えていって、インスリン抵抗性は、さらに増してゆく。
こんなストーリーで、2型糖尿病は発症するものと考えられます。

では、穏やか糖質制限食が現代人に合うのは、どんな理由であるか?
これは次回。


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投稿者: むらもとクリニック

2014.02.11更新

1か月半ぶりになります。このブログに、また力を入れて行きたいと思います。
さて私の近況です。先日、平成26年2月2日になりますが、
日本ローカーボ食研究会の第4回学術集会が催されました。
医師、看護師、管理栄養士といった多職種の方が参加され、
会の発足以来、次第に大きな輪ができつつあります。
この3者がタッグチームを形成して、きめ細かく食事指導することが、

大病院だけでなく医院のレベルでも必須となってゆくでしょう。

ちょっと前になりますが、1月22日は、カレーの日だそうです。
そこで多くの人々に好まれるカレーについて、考察しました。
皆さんの近隣にも、カレーの有名チェーン店がありませんか?
そこへ行ったときの話。
私は少食な方で、ご飯は標準より少なめの200g。
その前に野菜サラダを注文しておいて、
ドレッシングをたっぷりかけて食べる。これで十分です。

すると背後に座った若いサラリーマン風の男性の1人が、
「ご飯800g」と注文するのが聞こえて、思わずびっくり。

若い人の食欲ってすごいですね。
なおこのチェーン店では、ご飯は300gが標準となっています。

ではカレーライスのカロリーはどのくらいか?
これを知るのに目安となる数字があります。

よくスーパーマーケットで売っているレトルトのカレーがありますね。
あれをたくさん観察して、わかったことがあります。
カレールー
のカロリーは様々ですが、200~250kcal のものが多い。
そのうち炭水化物のカロリーの割合は、概ね25%~30%でした。

これらのカレールーは、250~300g のご飯にかけて食べるのに適した量ですが、
250~300gのご飯のカロリーは410~500kcal ほどで、
そのうち約90%は炭水化物です。
合計してみると、カレーライスは、
総カロリーのうち、実に約70%が炭水化物となります。
数字が苦手な方も、「カレーライスは糖質が多めの食品である」
ここだけ記憶して下さい。

若いサラリーマンが食べたカレーライスは約2,000kcal、
約350g の炭水化物を含んでいた、と推察されます。
これをガツガツと早食いしたときの血糖値の上昇を想像すると、
私は怖い、と感じます。


長くなってしまいましたので、2編に分けます。
カレーライスというファーストフードに
なぜ注目したのか、その理由も含めて、近々続編を書きます。

(注釈:2015/01/03に一部改訂しました)


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投稿者: むらもとクリニック

2013.12.31更新

時は年末、大晦日です。当院も年末年始休業中です。
いかがお過ごしでしょうか。
今年は、インフルエンザの流行がやや遅い感がありますが、
このほど12月26日、愛知県がインフルエンザ流行期に入ったと報じられました。
ワクチンを接種された方も、実際に感染しないための予防が必要です。

さて、本文中にも述べてあることですが、インフルエンザの実践的な予防法は?
昔から、うがい、手洗い、マスク、の3つが有効と伝えられていますが、
うがいは、だれでも外出から帰った直後に行いますよね。
しかし実際のところ、「外出後のうがいは効果なし」と考えるべきです。

うがいでウイルスを洗い流すのは、とても困難なことで、本文中に述べた通りです。
これは私が常々思ってきたことですが、
実際、厚生労働省のホームページ中の、インフルエンザQ&Aを見てみますと、
インフルエンザの予防に関する記述の中で、「うがい」という言葉は一切ありません。
下のリンクの、Q9ををご参照ください
www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

うがいの文言は、2013年の初頭に削除された、とのことです。
私も同感で、うがいの効能は、正確に言えば
「外出前にうがいしておいて、さらにマスクもして外出すれば、
喉の潤いを保つことができるので、外出前のうがいは、有効かも知れない」
といったところでしょう。

また最近話題になっているのが、ある種のヨーグルトに含まれる乳酸菌が、
NK活性を増感し、インフルエンザワクチンの効果を高めるとか、
これ単独でもインフルエンザも含めて一般かぜ罹患に対する
予防効果がある、といったものがありますね。
このヨーグルトは、店頭にはほとんど売り切れ状態となっています。
しかし、順天堂大、免疫学講座の竹田和由教授によれば、
理論的には、納豆やきのこ類でも、同様の効果が期待できるとの事です。

いろいろな情報がありますが、正しい行動が良い結果を生む、と信じて、
実際ヨーグルトや納豆やきのこ類には、他の意味でも健康に好影響が
ありますので、試してみる価値あり、と思います。
来年は午年、皆様にとりましても、飛躍の一年となりますように。

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投稿者: むらもとクリニック

2013.12.16更新

めっきり寒くなりました。ノロウイルスやインフルエンザも心配な季節です。
これについては後日述べたいことがあります。

最近の話題ですが、私が属する日本ローカーボ研究会の本が出版されました。
平成25年12月10日初版となっていますが、もう書店に並んでいるかと思います。
「正しく知る糖質制限食 科学でひも解くゆるやかな糖質制限」、
技術評論社、定価1,680円です。
一般書の形態ながら、内容が濃いので、教科書になりそうなものです。
糖質制限の書物は多数ありますが、是非この書を購入されることをお勧めします。
糖尿病治療においては、何が目的で、何が注意すべき点なのか、よくわかります。

この書の中で強調されているのが、癌の発生です。
糖尿病の合併症は、微小血管病変と大血管病変である、ということが、
それこそ長年いわれてきましたが、実際に命にかかわるのは結局のところ癌であり、
糖尿病患者においては癌の発生が増えることから、当研究会では、
糖尿病の合併症のうちで最も重要なのは癌である、と位置づけています。

いかにして癌の発生率を減らすべきか、またいかにして早期発見するかが、
糖尿病診療には求められている、そう感じます。

ところで平成25年11月30日には、当研究会主催の勉強会が行われ、
私も壇上に上がらせていただきました(下記URL参照)。
http://low-carbo-diet.com/record/periodical-study-society-record/no-5/
この第1部で検討された症例は、参加者の皆さんの間に大きな反響を呼びました。
夕食の糖質制限を適用して糖尿病治療中に、体重は順調に減っていったものの、
HbA1c値は次第に悪化していき、その原因がつかみにくかった、という症例です。
精密検査の結果、インスリン分泌が明らかに低下していることが発見され、
膵臓癌が発生していたのがその原因であった、というものです。

膵臓癌は比較的発生頻度が低いとはいえ、早期に発見しにくい癌のひとつで、
困ったことに糖尿病患者さんにおいては、糖尿病を持たない患者さんに比して
発生頻度がはっきり増加する、という事実があります。
患者さんがこのような状況になった時、癌の可能性に早く気づくことが必要です。
当院もエコー機器を保持しており、上記とよく似た状況で、
幸い膵臓癌を早期発見できた例がありますが、これに満足せず、
今後も常に監視の眼を光らせていくことが求められています。

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投稿者: むらもとクリニック

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